May 27, 2019

COLUMN

多くのフェイクが蔓延する時代だからこそ、本物であるべき。

モデルや役者という夢があるのなら、ぜひ本物を目指してほしい。

ご自身がモデルをしていたとのことですが、まずはなぜ大分でモデル事務所を立ち上げられたのかお聞かせください。

20歳の時にモデルをはじめて、20代後半からちょうど30歳になるまでは沖縄で生活をしていてたんですよ。で、その後地元の大分に戻ってきた後は1年くらいまたモデルをしていて、そんな時に宮崎であるショーに出演させてもらった際に、宮崎のモデル事務所の方に大分支部をしてくれないかというお話しをもらいまして。

いづれは自らプロダクションを立ち上げたいというお気持ちがどこかにあったということですか?

いえ、全くですね。本当にたまたまの縁といいますか。その後独立したのも、ちょうど大分支部をはじめてから約1年後くらいにミスユニバースの大分大会が始まるということになりまして、その座組みに参加させていただくためには大分の企業であることが必須条件でした。私自身がミスユニバースにとても思い入れがありまして、どうしても参加したいと、宮崎の会社の代表にお話しをさせていただいて、結果大分を拠点としたプロダクションを設立することになったという、まさに流れですね。

当時の大分のモデル事情はどうでしたか?

最悪でしたね。(笑)正直な話し、私自身があまりモデルとして続けて行きたくなかったというか。沖縄から帰ってきた時も、周りのモデル事務所が次々となくなっていたり、あってもほぼ活動せずみたいな状況をずっとみていて、当時は大分という土地柄なのかもよくわからなかったですけど、ただモデル事務所は厳しいというのは重々肌で感じておりました。

しかしそんな中実際には「大分支部を」と声をかけられてお断りはされなかったわけですよね?

そうですね。それはなんというか「モデル事務所をやりたい」ということよりも、「やってみない?」って声をかけられたというほうが当時重要だった気がしていて。というのも、誰彼構わず「やってみない?」っていうチャンスをもらえるわけではないと思うんですよね?そこで、いざ自分に思ってもみなかった声がかかった。さぁこれをどうとらえようか、みたいな。当時モデルの仕事をしていて、それ以上もそれ以下も状況としてなくて、やらずに後で後悔するくらいなら、やって後悔してやろうかなという。急にチャレンジャーの血が騒いだっという不思議な感覚でしたね。

所属するモデルさんたちはみなさんスカウトですか?応募されてのオーデションだったりですか?

最初は応募が多かったんですけど、最近はスカウトが多くなりましたね。たとえばうちのモデルが出演するイベントの現場に私も同伴するのですが、そこが一番多いですね。高校生の集まるイベントだったりすると原石もたくさんいますよ。

ちなみに、スカウトやオーディションで決める際のポイントというか、見どころってどんなところを見られるんですか?

オーラが輝いているとか、一目見ていいな!って思うのにこしたことはないんですけど、最近思うのは、目力だったりとか、その子が持ってる空気感だったりとかが、既視感がなくて独特な子だったりすると、スッと惹かれてしまいますよね。やっぱり、表現する世界でやっていく中でとても重要だと思っているのが、その子の内面なんですよね。モチベーションを維持できるか、現状維持で満足しないかとか。

なるほど、そういった原石は最近大分に増えてますか?それとも減っている印象ですか?

最近増えている気がします。それはもうほんとにネットの普及が大きいと思うんですよ。私がモデルの時は、ウォーキングの動画なんかどこにもなかったので、とにかく先生のレッスンがある時に先生の歩き方はもちろん、様子や仕草をコピーするしかなくて、短時間で記憶をして真似るという方法しかなかったのが、今では情報がたくさん溢れてて、歩き方もそうだし、仕草もそうだし、ファッションやスタイリングも、情報の母数が多いから自分の個性にあわせてセレクトもできるし。

そうですよね、地方でもSNSで自分から発信していくことでインフルエンサーと呼ばれ注目を集める若い子も増えましたよね。

そうですね、そういう流れは自己発信という意味では歓迎してますが、時々いるのが、役者やモデルを目指して東京へ行ったのに、なぜかYoutuberになって「有名になってから役者になる」という流れになっちゃうような子もいて、それは違うよって。モデルや役者という夢があるのなら、ぜひ本物を目指してほしいと思ってて。オーディションとかでも、正直「フォロワーが多い」とかっていうのも強いアピールになるし、目を引くんですけど、いざ蓋を開けてみたら中身が全くできていなくて、そのうえネット上ではカリスマのように振る舞えるから甘やかされて、向上心もふるわず、みたいな子も増えましたよね。

実際、レッスンなどでしっかり教育しているモデル事務所も減ってきているように感じます。

そうですね。大切なことは、求められ続ける人材を輩出し続けることだと思っています。ちゃんとスキルも考え方もしっかりと身につけさせてあげないと、いざ仕事という時に何もできないようだと、伸びる子も伸び悩んで終わってしまうこともあるので。
最初にもお話ししたとおり、やっぱり地方でモデル事務所を続けるというのはとても厳しいということに変わりはなくて、でも、フェイクも多くなっていく世の中にあって、結局そのモデルという仕事の本質の芯をぶらさずに、常に進化させていくということがなによりも大事な部分だと思っています。

峯さんの思うおしゃれな人ってどんな人ですか?

そうですね、誰しも好きなスタイルとかがもちろんあるとは思うのですが、その好きなスタイルと自分のスタイルが合っているかということを仕事柄ついついみてしまうのですが、たとえば少しぽっちゃりしていても、筋肉質でも、その人のスタイルにあったコーディネートをできている人をみると、うまいなぁ、おしゃれだなぁと思っています。逆にどんなに可愛いお洋服を着ていても、信号渡っている時に膝が曲がって歩いちゃってるような子だったりをみるとあぁ勿体無いなぁと思ってしまいますよね。
なんというか、本能的に自分に似合うスタイリングをわかっている子っていうのがいて、そういう子はやっぱり輝いているんですよね。

どうですか?最近の大分にはそういうおしゃれな人は増えていますか?

増えてますね。それはなんだかんだでやっぱりネットでしょうね。情報の多さである程度はカバーできる時代がきたなぁと感じます。それに昔と違って大分だからといってファッションの選択肢が少ない、店がないというわけでももうないじゃないですか。そういう意味では地方のアドバンテージが悪くでるっていうことはもうなくなったような気がします。輝ける人は大分でも十分に輝けるし、そうでない人は東京に行っても一緒ですよね。

峯さんご自身は普段どんなファッションが多いですか?

私本当は明るいカラーが好きなんですけど、結局黒ばっかりな気がします。黒って上品さとか力強さとかを表現できるので、仕事柄黒ばかりになってきましたね。なんでだろうと振り返ってみると、この仕事をやりだしてから「裏方」になることが多くて、ショーのバックヤードとかに長くいることが増えたんですけど、その時周りを見渡したら結構みなさん黒なんですよ。メイクさんとかスタイリストさんとか。演者を邪魔しないように裏方は黒が多いのはもちろんなんですが、そういう景色を見てるとやっぱり黒ってかっこいいなぁって思ってきて。仕事の色って感じがして最近は黒が増えていますね。

MY FASHION STORY

現在、大分を中心に活動するモデル事務所「MINEプロダクション」代表の峯さん。ご自身が実際にモデルだった経験を活かし、地方という概念にとらわれることなくどこでも通用する本物のモデルを世に送り出したいというその思いは、多くのモデルたちはもちろん、地元のクライアントにも信頼され、今や大分のテレビや雑誌などで所属モデルたちの活躍を目にしないことはないというほどに存在感を大きく膨らませている。
ネットの功罪が波のように押し寄せる昨今のモデル業界にあっても、その実直な思いはこれからも大分の原石を大きく育て、数多く輩出していってくれるに違いない。

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