May 27, 2019

COLUMN

ファッションはやっぱり個性ですから。個性が被るってありえない。

実力があっても世に出ないバンドって世の中いっぱいあるでしょ?私はファッションでいうところのそういうアイテムやブランドを多くの人に教えたい。

–まずお尋ねしたいのですが、アスタリスクはダブルオーナーというスタイルのお店なのですか?

いえ、オーナーは森島(稚葉さん)のほうで、私はディレクターという役割分担でやっています。

–年齢も大きく違うお二人が一緒に同じお店を出店しよう!となったいきさつを聞かせていただいてもよろしいですか?

森島はもともと、佐賀でアパレルのバイヤーや店長をしていて、この店の前に私が佐賀でやっていたお店によく来てくれていたお客さんなんですね。だから出会った時はお店の人とお客さんという関係だったわけです。で、そのうち森島が将来独立したいって言うものだから、早くやっちゃえよとずっと煽ったりしてました(笑)

佐賀のお店はその時でちょうど2年くらいだったんですが、その前は原宿でやっていたり、アパレルメーカーの営業をやったり生産やったりと、業種や関わり方はいろいろ変わってきましたけど、20年以上このファッション業界でずっと生きていきてきてたので、いろいろ相談にのったりしているうちに、なんだ面白そうだなみたいになってきて今に至るという感じです。

–なぜその立ち上げの場所として、ここ大分を選ばれたのでしょうか?

まず簡単な話しなんですが、森島の地元が大分なんですね。で、本人がやるならぜひ地元でやりたいっていう希望がそもそもあって。私もタイミング的にそれまで佐賀でやっていたけども、どうもファッションの感度というか、そもそも人口の母数も少ない土地柄なので仕方のないことではあるのですが、自分のやりたいことと街の流れにズレも感じ始めていたところだったので、拠点を移すということにあまり抵抗はなかったんです。

–しかし全てが同じとは言わなくとも、九州の地方都市というところでは佐賀から大分にという流れは当初どう感じられていましたか?

実は大分ってなった当初から私の中ではとてもポジティブだったんですよ。というのも、アパレルメーカーで営業をやっていた時に大分は何度も来たことがあって、大分には府内町を中心にファッション感度の高い人が多いなぁと感心するような経験もしていたり、同じ業界の知り合いもこっちにいたりしますし、AMUもできて駅周りも賑わいだしたぞとか、そんな情報交換もあったうえで、前々から大分のファッションカルチャーの可能性みたいなものは横目で見ていたような気がして、なのでネガティブなことは一切なかったですね。

–ちなみにこちらのお店のスタイルやバイイングの方針などはどちらが考えられているんですか?

大枠は私が方向性を決めて、森島と細かいところは相談するみたいなスタイルですね。昔からヨーロッパが好きでよく行くんですけど、それはファッションだけじゃなくて、建築デザインとか、街並みも含めて、全てがとても気持ちよくて。なので例えばアスタリスクだったらロンドンのお店のイメージだったりというのがあって、ああしようこうしようみたいにイメージを膨らませていくという作業をしていく感じです。その作業の様々なタイミングで、女性としてのセンスを森島に求めたりというのももちろんあります。

–外観ももちろんかわいいのですが、内装も面白いですよね。店先側と奥とで違うお店になっているかのように雰囲気が異なる内装になっていたりして。

そうなんです、ここも結構こだわっていて。今はレディースとメンズがそのスペースごとに展開されているという感じになっていますが、もともとは6:4くらいでレディースに寄せた店にしていこうよってことでスタートしたお店だったので、レディースがこっち、メンズがこっちって決めてやってるわけではないんですけどね。それに店先側にメンズがあると女性が入ってきづらいということもあると思うので、店先側のスペースに今はレディースを展開しています。

–バイイングはお二人でレディースとメンズで手分けされたりするんですか?

森島は完全にレディースの経験のみなのでレディースを。ただ私はこれまでにファッション業界でいろいろやっている経験もあったり、そもそもレディースアイテムもすごく好きだったりするので、どっちもやります。業界が長いのでコネクションも必然的に多くなりますし。あとは私が森島の趣味をある程度理解しているので、森島的に好みだろうなと思ったブランドをつないで、最終的に森島にジャッジさせたりっていうのもありましたね。ここは女性のセンスだなっていう時とかですね。

–そういう役割分担のやりかたって、お互いのことをよく理解したうえでビジネスパートナーとしてとても信頼関係が強いからできることでもありますよね。

そうですね。そもそも森島は歳は若いんですが、バイヤーから店長から、アパレル業界での経験はそれなりにやっていて、やっぱりセンスはいいんですよ。いい意味で女性らしくないというか。メンズライクなアイテムも着こなしていたり、そこにファッション的な個性というか、発想がちゃんとあるなっていうのを感じたりして、実力もってるなぁというのはお店とお客とという関係の中でも一目置いていましたね。

–センスに惚れ込んだみたいなところがあるんでしょうね。とはいえ、若干23歳(開店当時)という若いパートナーと、しかも全くの新しい拠点でビジネスをやるというのは勇気が必要だと思うのですが。

いや、私は逆に早いほうがいいと思ってましたから、独立志向のあった森島にやれやれって煽ったほうですからね(笑)ダラダラとタイミングを待つよりも、若いうちの方が絶対にいいんですよ。元気だし、話題性もあるし。現に森島の若さという点はひとつの大きなトピックになっていて、おかげで取材も多く来てくれることになりましたし。

–なるほど。ということは、業界歴も長いことで広いネットワークをお持ちの風見さんの強みと、個性的なセンスと、若さという大きな話題性ももった森島さんがお互いの強みを生かしあったからこそできたのがこのアスタリスクだとも言えるわけですね。

そうですね。男女の違いはもちろん、年齢差は結構違いますし、パッと見るとなぜあの二人がと思われがちなんですけど、よくよく考えてみたらとても理にかなっているのかもしれません。

–実際、オープンからこれまでちょうど半年経ったところですが大分の皆さんの反応などはどうですか?思い描いていた通りという感じでしょうか?

まぁまぁという感じですかね。もうすこしスピード感があってもよかったかなとは思ってますが、特に悪くなく、逆に思わずよいことのほうが多かったのかもしれません。このように取材をたくさんされているということも含めて。

–大分初のブランドも多いとお聞きしましたが、そういうキーワードは気にされたりしますか?

そこはすごくこだわってます。せっかくなら大分に私たちが新しいブランドを連れてきたいって思ってますし、大分の人たちも私たちのお店きっかけで、新しいファッションに触れてほしいですし。実力があっても世に出ないバンドとかって世の中いっぱいあるでしょ?私はファッションでいうところでのそういうアイテムやブランドを人に教えたいっていう気持ちが強いです。それと僕個人がそもそもファッションで人と被るのが本当に嫌いなんですよ。街で同じ服着てる人とすれ違ったら下手したらもうそのアイテム気なくなっちゃうんじゃないかなってくらい極度に嫌なので。ファッションはやっぱり個性ですから。個性が被るってありえないですから。だから「初」とかすごく大事にしています。

–そんなこだわりのある風見さんですが、他にも普段のファッションで他にも大切にされていることなどありますか?それと最近気に入っているブランドなどあれば。

このお店のコンセプトとも共通するところですが、とにかくヌケ感を大事にしたいというのはあります。きまりすぎない、いきすぎないというのはもちろんですが、デコラティブなデザインとかもあまり好きではなくて、あくまでもリアルクローズ、楽に着れるものというアイテムが好きですね。最近ではロンドンのスタジオニコールソンとかが好きでよく着ています。高いですけどね(笑)

–風見さんが思うおしゃれな人ってどんな人ですか?

うーん、しいていえばですけど、見えない部分をとても大切にされている人とかですかね。アンダーウェアとかは実は直接肌に触れる部分なので、衣服としてはとても大事なんですけど、最近ではみんな3枚1000円とか、そういうものに流れちゃうじゃないですか。見えないしここは安くていいやみたいな。でも本来ファッションって、すこし高い洋服を着た日とかってなんだか気分もあがってくるみたいなことないですか?そういうことを大切にしてる人が、しいていえばおしゃれな人だなと思います。見せるためだけに見えを張るためにいいアイテムを買うんじゃなくて、見えなくても着心地のいいアンダーウェアで気分をあげられる人とかね。

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