だって大分LOVE

豊後服装lab.

時代に沿うブランディングを“纏う”
変えるべきものと、変わらないもの。

明治元年から5代に渡り大分・野津町で「本格麦焼酎どっとん」はじめ、創業以来手作りの製法にこだわり麦・芋焼酎、日本酒を作り続けてきた(合)赤嶺酒造場さん。製法やクオリティと、お酒づくりに対する真摯な姿勢は一切変わることのない赤嶺酒造さんですが、洗練されたパッケージや商品開発など、時代のニーズに合わせたブランディングで今、注目を集めています。ブランディング、それはプロダクトが身に纏う”ファッション”のようなもの。そんな新しい赤嶺酒造の展開について、ブランディングを担当される、取締役・向井政勝さんにお話をお伺いしてきました。

“変えるべきもの”が見えた、昨今の「酒事情」

赤嶺酒造さんのお酒って、どんな味なのでしょうか?

飲んで頂けたら一番わかりやすいと思うんですが、「甘さ」が特徴です。長い歴史の中で育まれた蔵の菌が作用していると思うんですが、麦の香り高さ、口当たりの柔らかい甘さのある味わいが自慢です。なので焼酎が飲めないという方でも、辛口の日本酒のようだとおっしゃる方もいらっしゃったり。女性の方にも飲みやすいと評判なのが赤嶺酒造のお酒です。

最近お酒を飲む方、若い方は特に少なくなっていますよね。

お酒を飲む人口が減ってきているな、というのは感じています。昔みたいないわゆる“酒呑み”な方も、最近ではあまりお見かけないような気もします。特に焼酎は年齢層の高い方が召し上がるイメージが定着していますしね。

では新しいパッケージやブランディングは、もしかして?

お察しのとおりです。若い方にもまずは、手に取って頂けるようなデザインにしたかったんです。ただでさえお酒はたくさんの種類があり、選ぶのに迷ったことってありませんか?味を見て頂ける機会というのもそう多くない中、得られる情報としては、やはりビジュアルには大きな役割があると考えています。どんなに美味しいお酒を作っても、手に取って頂けなければ、お酒を味わっていただくこともできませんから。デザインは様々な酒造さんが出されているお酒のデザインから、「こんなものであると、逆に映えるのではないか」と私たちなりに研究を重ねた結果、スッキリと主張しないようで、実は存在感をしっかりと感じられるようなデザインを作りました。少しカジュアルな印象のある焼酎に、海外でいうとラムやジンのよう、少々粋でお洒落なイメージを付けてみるのも面白いのでは、ということがアイデアソースです。

新たなパッケージというトレンドを纏うボトル

新しいデザインへの反応はいかがですか?

新しいデザインになり、ちょうど今年の10月で3年が経ちますが、やはり今までとは違った反応というか、新しい層のお客様にも手に取って頂けているな、という実感はあります。若いお客様も、ありがたいことにお見えになるようになりました。

新しい層のお客様に向けた、新しい商品もご用意しているとか?

そうなんです。いままでなかなかお求めのなかった20〜30代の方、特に女性の方にも赤嶺酒造のお酒の魅力を伝えようと、今お見せすることはできませんが、リキュールを作っています。赤嶺酒造の近くにある久保谷の天然水を使った、ほとんど無添加の果実リキュールです。もともとのお酒の甘みを生かしているので、お砂糖はあまり入れずにも、スッキリとした甘みを感じて頂ける商品です。パッケージもクラシカルではありつつ、かわいらしいデザインにも挑戦しているので、楽しみにして頂けると嬉しいです。今年の8月から梅やいちじくなど季節のフレーバーが楽しめるリキュールを順次発売予定です。

なんだか、ファッションのお話と通じますね

製法は昔ながらの手法を守り、ブランディングは変化していく。人間も同じように、守るべき本質は変わらないですが、時代ごとに流行りもあって、美しさや、人々が魅力的だと感じることも変わっていきますよね。まさに、ファッションと同じようなことが、ブランディングにも言えるのではないかと思っています。だからやっぱり、変化はし続けないと。

酒造りに適した大分という場所と環境

酒造りに適した大分という場所と環境?

大分全体にも言えますが、やはり豊かな水だと思います。お酒づくりには水というのは重要な要素。スッキリとした口当たり、という味にも左右します。お酒によっては炭酸泉から水を採ってくるものもあって、奥地まで水を求めに行くこともあるんですよ。

商品はどこで購入できますか?

大分の老舗デパートのトキハさん、あとは個人で営まれている大分や東京の酒屋さんに何軒か置かせていただいております。アミュプラザさんでも、ぜひ(笑)。多くの手の届く場所に置きたい気持ちもあるのですが、どうしても手作業の工程がほとんどなものですから、あまり多くは作れないんです。でも小さいからこそ挑戦できることも無限大で、次はどんなものを作ろうか、試行錯誤することが本当に面白いです。

あなたの地元愛、大分ラブといえば?

ホッと落ち着くような人の温かさや、自然や城下町の風情を残した古い町並みだったり。僕はこの町から見る朝日が、とても好きです。

あとはこの近辺だと臼杵の港の方では、フグが昔から名物で。老舗のお店なんかも、何軒かあるんですよ。小さい頃、フグチリというお鍋をよくしてもらっていたのを思い出します。もちろん、赤嶺酒造のお酒とも、相性バツグンだと思います(笑)